ばね指(ロッキング)の鍼灸治療
- shirouchi
- 9月14日
- 読了時間: 2分
更新日:9月18日
60代女性
主訴 右肩の痛みと左手中指のバネ指
初診 9月3日
左中手指節関節のばね指によるロッキング症状。以前より慢性的な腱鞘炎はあったが、最近1ヶ月で指の曲げづらさと痛みも強くなった。
ばね指は、腱鞘炎の一種であり、弾発指ともいう。手の母指に起こることが多いが、示指、中指、薬指も起こることがある。
西洋医学的には、局所の使い過ぎ等により関節を構成している腱の腱鞘がが肥厚する事により関節を屈曲した際に、腱がスムーズに通らず、引っかかって起こるとされている。
◎中医学的診察
中医学的には、局所の酷使により血不栄筋(血が筋を栄養出来ない)事や、局所の冷えによって、手の屈指筋腱の屈伸不良によって起こる。
望診
左手の示指、中指、薬指MP関節は、腫れており特に中指に症状が出ている。
関節だけでなく指も腫れており、痛みでMP関節は45度くらいしか曲げられない。
問診
左手中指が、ばね指で曲げづらく、曲げようとすると、強く痛みカックンとロッキングしてしまうため、制限している。
以前整形外科にて診てもらい、神経ブロック注射をしてもらったが、あまり効果はみられなかった。自身でもマッサージなどはしている。
治療法は、鍼とお灸を用いて治療する。
基本的には、圧痛点に対しての局所治療がメイン。手掌のばね指を起こしている関節の腱付着部圧痛点から指関節の横紋に向け鍼を刺す。
同時に、間接灸を指の末端まで用いる事で、
炎症を抑えて血流を良くする。
3回治療したが、大分指が曲がる様になってきて徐々に良くなっている感じがある。
手のひらの鍼はとても痛みを伴う。
患者様も鍼治療の痛みに耐えて協力してくださっているので有り難い。
この様な慢性的な症状は時間がかかるが、
痛い治療はご本人も大変な為、少しでも早く正常に関節が曲がるようになってほしい。
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早稲田はりきゅう院