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吸角で分かるストレス反応と肩凝り

  • 執筆者の写真: shirouchi
    shirouchi
  • 13 分前
  • 読了時間: 3分

20代男性

慢性的な頸肩凝りや、夜寝ているのに常に眠い症状に悩まされ来院される。

実は首肩凝りは、姿勢や局所筋・筋膜などの運動器だけの問題でない事もあり、自律神経やストレスなどが関係している事が多々ある。

この患者様は、過敏性腸症候群も患っており、自律神経とストレスによる関連性が考えられる。


◎中医学的診察


望診 面皰 やや肥満型

切診 頸肩背中と全体的に右側が張りが強い。

舌脈 舌伴大 舌辺舌尖紅 舌中苔厚

   脈滑

問診 小学生の頃より高い音の耳鳴りが常にあり、5年前より難聴である。

普段より暑がり、多汗で手汗はよくかく。

疲れやすい、多尿、

身長165cm 体重74kg


弁証

痰瘀互結

治法

活血化瘀 去痰通絡


治療

大椎、肩井、膈兪、肝兪、脾兪、腎兪、大腸兪、中脘、天枢、気海

百会、合谷、太衝、足三里、豊隆、三陰交


鍼治療後、気血の巡りを良くするため吸角を行った。吸角は、ガラス製の物を使い吸角火灌法にて背中の足太陽膀胱経絡に沿って、肺兪、心兪、肝兪、脾兪、腎兪と五臓のツボと足少陽胆経の肩にある肩井穴に対して5分間行う。

吸角を外してみると、右の肩井穴と右の肝兪穴の所が紅く濃い痕がついた。

濃い痕がつくのは、瘀血症状で血の巡りが悪い溢血反応である。また右の肩井穴の通る足少陽胆経は、側頭部を周り耳にも通じている。

頭の頭重感や耳に症状があるのも、湿の巡りが悪く痰湿が関係しているためかと思われる。


そして背中にある肝兪穴だが、このツボは、肝の状態を現している。お酒を良く飲む方も肝兪に反応が現れるが、当人は該当しない。

肝は、血を貯蔵し気の巡りを調節することが特徴の臓器であるが、ストレスがあると肝気は鬱結し気滞となる。気の巡りが悪い事で血にも影響し瘀血にもなり痛みなども起こしやすい。


またストレスは消化器系に影響して、消化器系が弱くなると痰を生みやすい。

これを肝気犯脾という。脾臓は生痰の源であり

脾臓が弱るなると痰湿となる事で、水湿の巡りが悪くなり、重だるい症状やめまい、耳鳴り頭痛など起こしやすい。

また消化力が低下する事で軟便になりやすく、

過敏性腸症候群はまさにこの状態である。


先ずは、気血津液の巡りをよくする事、そして肝と脾を治療して、痰をさばき消化力をあげて疲れやすい症状を治療する事である。


この梅雨時期は湿度が高く、痰湿の方には身体は重だるくなり辛い。食事も気をつけて油物や甘いものを控える事が大事である。


当院では、ただの首肩凝りでも、中医学的に体を診て全身治療を行い、根本治療を目指します。体調不良や不定愁訴に悩まれる方は一度ご相談ください。


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