
九気による病 感情の乱れ
- shirouchi
- 6月3日
- 読了時間: 3分
更新日:6月3日
最近、テレビ東京で、放送している
ドラマブレイク ホジュン〜伝説の心医〜
が面白い。
以前にもこのドラマは通してみた事はあるが
改めてみると学びも多く目が離せない。
ドラマに出てくる ホジュンの師匠である
“ユ・ウィテ”の教えに感銘した。
それは九気の病についてだ。
ユ・ウィテは、息子である ユ・ドジに問いた。
人は怒ると気が下から突き上げ
喜ぶと気が緩くなり
悲しむと気が消沈し恐ると気が下がる。
寒いと気が収縮し暑いと気が漏れ出る。
驚くと気が掻き乱れ、疲れると気が消耗し
思いやむと気が固まる。
この九つを九気による病と呼ぶ。
処方はどの様にすべきだ?
とドジに問うと、ドジは答える。
神仙九気湯と正気天香湯を使います。
ウィテは、うんうんと頷きながら答える。
薬よりも感情を鎮めることのほうが大事だ。
◎考察
病は気からというが、何事も薬で対処するのではなく、患者の声に耳を傾け患者自身をしっかりとみなさいと言われている様に聞こえる。
気を鎮めるという言葉の意味は、どうだろうか。感情により様々に気は乱れる。
本来陰陽バランスが取れて平衡に保たれている中庸の状態が望ましく、鎮めるというのは平常に戻すということであるのだと思う。
様々な感情で気が掻き乱れ、二時的に病を引き起こす事は良くある。先ずは、患者の事をよく理解して耳を傾けて感情を鎮める事が第一にやるべき事なのだ。
◎感情の乱れについて鍼灸治療はどう考えるか
中医学に於いて、感情の乱れは七情といって
怒・喜・思・憂・悲・恐・驚と七つあり
其々に五臓が対応している。
怒る/肝を損傷する
喜ぶ/心を損傷する
思い悩む/脾を損傷する
憂う/肺を損傷する
悲しむ/肺を損傷する
恐れる/腎を損傷する
驚く/腎を損傷する
其々の五臓を治療するべく対応していて
気の乱れで七情は損傷されるため、損傷された五臓を治療する事は勿論だが、
気のコントロール(疏泄)をしている肝が最も治療するべくポイントである。
肝気を調整して、気がスムーズに流れている事が大事だ。肝の気は、上へ外へ伸びやかな事が特徴であるが、一旦肝臓が損傷されると、伸びやかさを失い鬱滞する為、気は四方八方塞がれて滞ってしまう。これを肝鬱気滞という。
特に現代人は、ストレス社会であり、生活上ストレスは付きもの。その為ストレスで五臓を損傷してさまざまな病気になってしまう。
先ずは、ストレスとなる原因を鎮めて
リラックスする事が大事なんですね。
当たり前の様で、これができないから難しい。
本当に心身一如。心と身体は一つであり
普段の生活は、穏やかに過ごしたいものです。
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