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執筆者の写真shirouchi

パニック症による不安や動悸・頭痛などの鍼灸治療

更新日:11 分前

44歳男性


頭痛、めまい、不安障害(パニック症状)により外出や対人、電車等の乗り物で動悸による息苦しさや手汗などの症状が強くなってしまう。

心療内科に通院され内服薬と鍼灸治療併用して10月より週2回治療している。


初診時、手足冷え、疲労感、頭痛、肩こり、眼精疲労、不眠、動悸、不安感、鼻詰まり、様々な症状がある。


週2回10回治療して現在は、薬を飲まなくても頭痛や動悸、不安感がなく朝から調子の良い日も出てきた。

しかし、不安から頭痛薬と抗不安薬を飲まずにいられず、なかなか薬からは離脱できないが、少しずつ回復傾向にあり、変化している。


頭の百会というツボにお灸をしているが、鍼灸を初めた頃は、温度を感じなく3回やっても暖かい感覚は分からなかったのが、最近は1回で温度を感じる様になってきた。頭の気血の巡りがよくなっていることが分かる。

百会というツボは、全身の経絡が交わり集まる場所でもある。そのため、感覚がにぶい当初はまだ気血の巡りが悪かった。しかし、それも変化する事で、頭痛などの頭部症状が軽減されて不安感も減ってきている。


中医学的診察

脈細滑 舌痩苔白薄歯根

弁証

心肝血虚 痰湿


治法

滋浦心肝 安神心

去痰去湿


選穴

四神総、百会、印堂、太陽、中脘、関元、

足三里、三陰交、太衝、内関、神門、心兪、肝兪、脾兪などのツボをとる


肝の蔵は、中医学において血を蔵しており、

これが満たされている事で、心臓は全身に血を送り、気血が巡り栄養されるのであるが、


不眠や心労で肝血が消耗すると、心血にも影響して、血が足りず不眠や動悸などの症状がでたり、心は精神とも繋がっているため精神不安も起こりやすい。

また、水湿の巡りが悪く頭部の気血の巡りも悪いため頭重痛などもおき、時にめまいなどもある。


西洋医学的に、脳内ホルモンに影響する精神薬や頭痛薬にて、一時的に症状が寛解されるため対象療法ではあるが、鍼灸も併用する事で徐々に自身の力で回復できる様になってきた。


今では外出の機会も増え、少し自信がついてきたので、徐々にリハビリを兼ねて外出する様にしている。まだ時間はかかるが現在は、週1回の鍼灸治療で以前よりも症状も落ち着いてきている。




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