40代 男性
両手の冷えと痺れにて、病院受診すると
レイノー病と診断される。
職業は、工事現場仕事で、長時間の機械振動により冷えと痺れを生じた。
両手に症状が出ているが、特に右手母指に症状が強い。
舌質淡白 脈弱
足三里(灸頭頭)、陽陵泉、太衝
関元(灸頭鍼)、中脘、八邪穴、魚際、
合谷、外関(灸頭頭)、頭維、百会
などツボを取り治療する。
その日は、あまり分からなかったが、翌日とても調子がよかったと喜んで連絡をいただいた。
中医学的考察
症状は、手先の冷え痺れなど神経症状であるが、舌脈をみても身体に寒症状はあり、この場合局所を温めても効果があまりない。
患者様は、特に母指に症状を訴えており、
ここは陽明大腸経が通る。
陽明大腸経は多気多血の経絡であり、原穴で気の関である合谷穴と合わせて、陽気の巡る陽維脈の外関を取ることで、より強く陽気を補うことができる。
足三里もまた、足陽明胃経であり、多気多血の経絡である。脾胃の力を強めて、気血を補い陽気を助ける。
同時に血の関である太衝穴を使い、血を補いつつ気の巡りをよくする。
陽気が巡れば、冷えも改善して症状も緩和してくる。
ただ、今回は、職業病でもあるため、改善には原因とする仕事内容を控えて頂かないとならない為、なかなか難しい症例である。
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